Psyentific Blog - 16の性格

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自分・他人の性格を詳しく分析する方法を知りたい人の為に

心理機能の相互作用ーSとN編

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出典:https://www.typeinmind.com/

 

普段からこのブログを読んでくれている方は既にご存知でしょうが、性格を形成する心理機能は8種類存在します。情報を集める機能群である知覚(S)と直観(N)。判断を下す機能群である思考(T)と感情(F)。

 

これら8つの機能は独立したものであり、互いに不干渉であるーそう考えている人もいるかと思います。自分はそうは思いません。

 

心理機能は互いに作用しあい、複雑に絡み合っている、ということ。今回の記事は「機能間の作用」に着目したいと思います。先ずは前章として、SとNの関係性に注目していきます。

 

心理機能って何?という方は先にこちらの記事を読んでみて下さい。

 

psycjunkie.hatenablog.com

 

 

 

 

そもそもどの機能間に関係性が存在するのか

 

先ず前提として、恐らく全ての機能は何らかの形で互いに影響を与え合っています。ただ、これら全てを同時に把握しようとするのは大変難しく、それ程有意義なやり方でもないでしょう。

 

そこでこのブログでは「対称性のある機能間」の関係性にのみ注目することにします。具体的に言うと、Si-Ne、Se-Ni、Ti-Fe、Te-Fi。この4つの組み合わせです。

 

何故この組み合わせを選んだかというと、どの性格でも必然的に上記の組み合わせのいずれかを必ず持っているからです。全てのSiユーザーはNeユーザーでもあり、逆もまた然り。最初の4つの機能のどこかにSiがあれば、残りの3つのいずれかにNeが存在することになりますよね。

 

 

Si―Ne 地に足を付け、無限に広がっていく世界観

 

SiとNeの関係性を端的に表すならば、「固定と拡散」です。

 

Siは忍耐力や継続力、そして経験を蓄積していく力を司ります。木が少しずつ地に根を張っていくように、Siユーザー(特にSJ)は常に何処かに足を付けようとします。安定を求め、無謀なことは避ける。自分の立っている場所をハッキリと認識し、守ろうとする。そんなイメージを抱く人が多いのでは。

 

対してNeは可能性を模索し、新しい手法や選択肢を見出そうとする力です。水面の波紋は反響を繰り返し、とめどなく新たな波紋を呼ぶ。一つの出来事がいくつもの可能性を開いていく。Neユーザー(特にNP)はこういった可能性を見出す力に優れ、故に自他の選択肢を常に広げようと尽力します。

 

さて、一見SiとNeは相反する機能の様に思えるでしょう。安定を求め現状維持に拘るSiと、可能性を求め変化に拘るNe。確かにこういった所で食い違いが起きることはあると思います。それは自分の中での葛藤かもしれませんし、他人との価値観の食い違いという形で現れるかもしれません。しかし、本来SiとNeは大きなシナジー効果を生み出すポテンシャルを秘めている。そう自分は考えています。

 

Siがもたらす安定感は、無駄なリスクを避け、始めたことをやり遂げる、そんな力になり得ます。しかし、時には視野を広げ、異なる選択肢を模索していく力も必要になります。過度な現状維持は衰退を呼び、いずれ道は断たれるでしょう。

 

Neの柔軟性や冒険心は人々に可能性を提示し、どんな困難にも対処する力を授けてくれるでしょう。しかし、「あれも出来る、これも出来る」。そうやって優柔不断であり続け、何事にも集中出来なければ、折角可能性を見出しても成果は得られません。

 

つまり、SiユーザーにとってNeは必要不可欠な力であると同時に、NeユーザーにとってもSiは必要不可欠だということです。あなたがSJなのであれば、Siで先ず現状を把握し、そこにきちんと楔を打つことから始めればいい。その後Neで身の回りを開拓していき、自分の世界を広げていくべきでしょう。あなたがNPなのであれば、先ずNeで世界を見晴らしてみて下さい。出来るだけ多くの選択肢を見据えた後、根を張る場所を見つけ、Siで自分を現実に繋ぎとめる。実がなればもう一度新しいことに挑戦すれば良いでしょう。

 

自らを固定する安定感、そして可能性を模索する拡散力。これらがバランスよく混在することで、最大限の恩恵を得られるのではないでしょうか。

 

もう一つ、SiとNeの組み合わせはパターン認識や周りの意図・可能性を見抜く際にも一役買っています。

 

「これまでこうだったから、今回は(も)こうなるだろう」

 

これはSiで培ってきた経験を活かし、似たような状況に対応しています。経験あっての正しい予測。言い換えれば、経験を積めば積むほどに勘は冴えわたり、特定の可能性・未来を実現させる力がつくという事です。

 

だからこそSJが色んな経験を積んで、Neを補助することは重要であり、同じ様にNPが経験を通して自らの直観の精度を上げることが大切なのだと言えます。

 

 

Se―Ni 絶えず行動し、収束していく世界観

 

SeとNiの関係性を端的に表すならば、「激動と収束」です。

 

Seユーザーを見ていて思うこと。彼・彼女等は、常に何らかのアクションを起こしています。ISPの様に好きなことをとことん極める為の行動しかり、ESPの様に色んな事に挑戦し続ける為の行動然り。今を全力で生き、「動くこと」を忘れない姿はSeという機能の在り方を見せてくれます。

 

Niは自らの抱く理想や辿り着きたい場所を示す、そんな機能だと言われています。自分はどんな存在になっていたいか、どんなことを成し遂げたいか、何処に向かっていくのか。数ある可能性やインスピレーションの中から一つの道を直感的に選ぶ。無数の選択肢が「収束」していく、そんなイメージを与えます。

 

Seが「今やりたい事」を示すとすれば、Niは「これからやりたい事」を示すと言えます。先述したSiとNeの様に、SeとNiもまた相反する機能の様に感じられるかもしれません。今手元にある1万円で思いっきり遊ぶか、投資して増えたお金でもっと贅沢するか。SeとNiの葛藤を例えるなら、こんな具合でしょうか。しかし、これらの機能も上手く相互作用させることが可能なだけでなく、そうすべき機能であると考えています。

 

Seの行動力や即時性には目を見張るものがあります。柔軟にその場その場で手を打っていく力や、現状を把握する力は明確な強みです。ただ、手当たり次第に行動を起こしたとして、それは本当に為になるのでしょうか。一時の快楽に惑わされ、本来目指していた理想や夢を忘れてしまう。一つの道を選ぶことに恐怖するが故に、色々手を出し続けた結果器用貧乏で終わってしまう。全て「筋」を欠いたが故の結果だと言えます。

 

Niも同様に、行動が欠ければ理想の価値は薄れてしまいます。どれだけ素晴らしい理想を掲げ、己の人生を設計したとしても、それを実現する為の行動が無ければ骨折り損。また行動するだけでなく、現実との向き合いも重要です。理想が成就したのか、目的はなされたのか、といったプログレスチェックに、現実を見据える力は必要でしょう。

 

上記を鑑みるに、SeユーザーがNiを通してある程度の道筋を定め、NiユーザーがSeを通して理想を反映していくことは必要不可欠であると感じます。あなたがSPなのであれば、先ずは行動から始めれば良いでしょう。Seで手当たり次第に何かを試す過程で、極めてみたい・進んでいきたいと思える道に出会った時、勇気を持って選択する。それが重要だと思います。

 

あなたがNJなのであれば、「面白そうだな」「やってみたいな」を実際に試してみることが大切です。理想を見つけ出す力を持っているんです。自らのアクションを通じてそれを実現することで、周りの世界にも価値ある影響を与えて欲しいと思います。

 

現実に訴えかける行動力、そして明確なゴールを選定する収束力。これら2つの力が同時に発揮されることで、大きなメリットを生むことが出来る筈です。

 

もう一つ、SeとNiにシナジーがあるとすれば、それは自他を導く手助けになることだと思います。

 

「皆は○○していて、自分も○○してみたいからやろう」

「皆は○○しているけど、自分だったら××してみたい」

 

これはSeを通して集めた情報を、自分のやりたいこと・やってみたいこと(Ni)に反映しています。直観頼りでは何をしてみたいかが分かり辛い、SPがやりがちなことでしょうか。

 

「自分は○○してみたいから、皆と一緒にやってみよう」

 

これはNiで把握している情報を使って、周りの人と経験を共有しようとしています。直観を基にしたSe。NJがやりがちなことだと感じます。

 

いずれにせよ、SeとNiの組み合わせは、「何をして良いか分からない自分」や「経験を求めている他人」の役に立てるということです。

 

まとめ

 

心理機能は決して不干渉ではなく、相互作用しあうものである。上記を通して、これが伝わったかと思います。

 

どんな機能も自己完結していない。だからこそ他人と上手く接したり、自分が扱い慣れない機能を育てていくことが大切なのではないでしょうか。

 

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この度ディスコードのサーバーに参加することになりました。MBTIやエニアグラムといった性格類型論を軸に、雑談、イベント、勉強、研究等をしているサーバーです。性格類型論ってどんなものなんだろう?と少しでも興味のある方はお気軽にサーバーに参加してみてください! 

 

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