Psyentific Blog - 16の性格

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自分・他人の性格を詳しく分析する方法を知りたい人の為に

ESTP-型破りな挑戦者

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出典:“起業家”型の性格 (ESTP-A / ESTP-T) | 16Personalities

 

今回はESTPがどんな性格なのかについて解説します。「活動的」「目立ちたがり屋」「臨機応変」―こういった言葉がESTPを端的に表しているでしょう。自信に満ち溢れた立ち振る舞いと現実に与える影響力には目を見張るものがあり、周りにいればその存在を意識せずにはいられません。ESTPのCognitive Functionの並びは以下です。

 

1. Hero:    外向的知覚(Se)―現実を把握し経験を与える力

2. Parent:  内向的思考(Ti)―論理的に考える力

3. Child:   外向的感情(Fe)―倫理的に考え、他人の感情を読み取る力

4. Inferior:  内向的直感(Ni)―自分の願望・未来を感じ取る力

5. Nemesis:  内向的知覚(Si)―自分の経験を記憶として蓄積する力

6. Critic:   外向的思考(Te)―合理的に考え、他人の考えを読み取る力

7. Trickster:  内向的感情(Fi)―道徳的に考え、自分の感情を把握する力

8. Demon:  外向的直感(Ne)―他人の願望・未来・可能性を感じ取る力

 

Cognitive Function(Se・Ti等のアルファベット)や性格分析に使われている理論(Hero・Parent等)について詳しく知りたい方は、是非過去の記事を参考にしてみて下さい。

  

psycjunkie.hatenablog.com

 

psycjunkie.hatenablog.com

 

 

 

 

現実における確かな存在感

 

ESTPはSeをHeroに持つ為、現実を把握する力に大変優れます。周りで起きていること・他人の行動・流行といったものに敏感で、身の回りで起きている出来事を主な情報源にします。その為抽象的な考えや理論ではなく、具体的でイメージをしやすい考えを好みます。またその場その場を全力で楽しもうとするので、ノリがいい・対応力があるといった印象を与えるでしょう。

 

加えて、Seは他人に良い経験を与えようとする力でもあります。ESTPが集団で目立ちやすい、もしくは目立とうとする理由はSeによるものが大きいでしょう。自分が中心となって会話を投げかけたり、パーティーやイベントに誘うことで、皆が楽しめる空間を提供しようとしているのです。ESTPにとって「皆で楽しむ」ことはとても大切で、面白そうなことを見つければ他人を誘うことをためらわないでしょう。

 

行動を裏付ける論理的な考え

 

一見ESTPは何も考えずにその場のノリに身を任せている様に見えるかもしれませんが、これは間違った認識です。ESTPはParentにTiを持つ為、論理的に考えた上で判断を下しています。冷静な思考力を持っており、常に自分の行動や判断が論理的に正しいのかを確認しています。どうしてそんなことをしたのか、と聞いてみると、明確なロジックや理由で裏付けられた行動だったと教えてくれるでしょう。

 

ルールは破る為にある

 

ESTPにとって現実とは不変的なものではなく、変えることが出来るものです。現実的な考え方や行動原理を持つ性格ではあるものの、必要とあらば現存する社会の常識やルールに抗います。

 

先述したようにESTPはSeが非常に発達している為、現実を見据える過程で社会に現存するルールやシステムを意識することが出来ます。同時にTiをParentに持っているので、「既存のシステムが自分にとって納得のいくものなのか」を考えずにはいられません。

 

また、CriticであるTeの存在も関わっています。Teは他人の考えを読み取り合理的な判断を下す機能なので、受け取った考え方が最適解なのかを厳しい目線でチェックします。そういった意味でESTPは他人の考えをうのみにすることはなく、自分の考えと照らし合わせ、納得がいって初めて外部からの考えを受け入れます。

 

これらの理由から、ESTPは「現状を打破する力」を持っていると言えます。論理性の無いルールやシステムに面した際、別の環境に身を移したり新しいシステムを提案するといった行動で変化を起こそうとします。

 

 

他人の為に現実を突き付ける思いやり

 

ESTPのChildはFeなので、純粋な気持ちで周りの人を喜ばせたいと思っています。重要な場面で気を使うことは勿論、親しい人間にはとことん尽くすことが出来ます。また、SeとTiによる現実的で論理的なアドバイスを積極的に与えようとします。他人の考えが間違っていると感じれば放っておくことは出来ず、時には辛い現実を突き付け、考えを改めさせる勇気を持っています。一見残酷に思えるこういった行動も、純粋な優しさと思いやりから生まれるものです。

  

しかし、Childの純粋さ故に他人のことばかりを気遣い、自分自身の感情をないがしろにしてしまう危険性もあります。ESTPはFiがTricksterなので、自分の感情や自分にとっての良し悪しを把握することが出来ません。またNeがDemonにあることで他人の持つ悪意や可能性を察知することが出来ず、都合よく利用されてしまうこともあります。こういった問題を避けるためには、TiやTeを駆使して自分の行動や他人の考えを適度に把握することも大切になります。

  

選びたくないが、縛られたくはないというジレンマ

 

ESTPが持つ大きな不安の一つは、InferiorであるNiが見せる自分の未来です。自分が将来どうなるのかという不安は勿論、自分の願望等にも自信を持てません。「間違ったものを欲していまう」恐怖が常に付きまとう為、優柔不断になったり選択できなくなることも多いでしょう。

 

例として挙げられるのは、恋愛関係が長続きしなかったり、そもそもそういった関係を作れないといったことでしょうか。「本当にこの人を選んでいいのか」という不安や恐怖にかられ、何度も別れを繰り返したり、誰とも付き合えない等の悩みを持つESTPは多いと感じます。

 

またESTPが抱える興味深いジレンマとして、「完全に選択肢がない状況は嫌う」というものがあります。自分が欲する未来や願望を選択することに対してストレスを感じますが、周りの言いなりになることも耐え難いと感じてしまいます。これはNiが自由な環境を求める機能でもある為でしょう。

 

Niによる不安から何も選択出来なくなった際、ESTPはHeroであるSeを頼ります。「周りの人だったらどうするだろう」と考え、他人の経験談や行動を判断素材にします。もしくは、単純に周りの人と同じことをすることもあります。ESTPが流行りの漫画・アニメ・ファッション等に手を出しがちなのは、なかなか自分で選ぶことが出来ないからという理由もあるでしょう。また自由を阻害された際もSeを使って積極的に行動を起こすことで、束縛から逃れようとします。

 

自分自身の経験・過去には不安が

 

他人に良い経験を与えることには長けているESTPですが、自分自身の経験や過去には不安があります。不健康になって不快な経験を味わったり、行動を取らなかったことで後悔するような経験は避けようとします。

 

またSiは忠誠心を司る機能でもあります。故にESTPは他人に忠誠を誓うことに不安があり、恋愛の例で先述したように「この人でいいのか」と悩んでしまいがちです。

 

Siによる不安に対処する際もSeを使うことが多いでしょう。不快な経験や過去を残すことを避ける為に常に現実を全力で生き、どんな状況でも楽しもうとします。またSeは忠誠心を求めようとする機能でもあるので、他人の忠誠心を確かめることで自分も忠誠を誓うべきかどうかを確かめようとします。

 

まとめ

 

ESTPの特徴を簡単にまとめると:

 

  1. 現実を把握し今を全力で生きる
  2. 積極的に他人に経験を与えようとする為目立ちがち
  3. 行動・判断を裏付ける冷静な論理性を持つ
  4. 周りの考えに流されず、現状を打破する行動力を持つ
  5. 他人の感情・善悪観を尊重し、きちんと現実的なアドバイスを与える
  6. 自分の未来・経験に対する不安がある
  7. 自由は必要としているが、選択肢はある程度狭めたい

 

となります。