人の性格を当てる方法その１：気質・性質から考えるやり方
これまでは性格の定義や種類について理論的な説明をしてきましたが、これからは性格分析の実用的な部分である「どうやって人の性格を分析するか」について解説していきます。同時並行で各性格の記事も追加されるので、それらも是非読んでみて下さい。
これ以降の内容はある程度性格分析に関する知識が必要となる為、人を分析したい方は過去の記事を参照することをお勧めします。
知覚（S）・思考（T）等性格を形作る機能については：
８つの機能がどのように性格を形作るのか、Hero・Parent等の意味については：
１６種類の性格の名称と機能の並び順については：
- １６種類の性格は４つのグループに分類出来る
- The Guardians－規律を守る守護者達
- The Artisans－今を生きる自由人達
- The Idealists－社会を導く理想主義者達
- The Intellectuals－知を追い求める改革者達
- まとめ
１６種類の性格は４つのグループに分類出来る
人を１６種類の性格のいずれかに当てはめる、これはタイピングと呼ばれます。誰かをタイピングする際、どの性格に当てはまるかを一つづつ考えるのはあまりに非効率的です。そこで重要になるのが、１６種類の性格を特徴によってグループ分けするということです。
グループ分けの方法は大きく２つあり、どちらも性格を４つのグループに分けています。最初に分析したい人がどのグループに属しているかを考えることで、一気に４択にまで絞ることが出来ます。更に、２つのグループ分け法を組み合わせれば、１つに絞ることが出来ます。つまり、このグループ分けの方法を知ること＝タイピングが出来るようになるという訳です。
今回はグループ分け方法その１である、「Temperament」について解説します。Temperamentは直訳すると気質・性質となり、性格には大きく分けて４種類の気質が存在していると言えます。
https://www.16personalities.com/ja
このサイトで性格診断を行った際、結果のページで性格をモチーフとしたイラストが描かれています。実はイラストの色には意味があり、４種類の色は４つのTemperamentーつまり気質を表しています。
The Guardians－規律を守る守護者達
一つ目のTemperamentはGuardiansと呼ばれ、ESTJ・ESFJ・ISTJ・ISFJがこのグループに属しています。この４つの性格全てにSとJが含まれているので、「SJ」とも呼ばれます。
SJに属す性格の共通点は、内向的知覚（Si）がHeroかParentにあるという点です。Siは経験を蓄積する機能なので、皆長期的な記憶力に優れます。また忠誠心が高く、安定や落ち着いた環境を求めるという一面もあります。また外向的直感（Ne）もChildかInferiorにあるので、個人の未来ではなく他人・世界の未来を良くするために行動が出来ます。
守護者と呼ばれているように、SJは社会の規律と安定を守り、昔から続く風習や文化を尊重します。その為ルールに従って生き、個人の感情や利益ではなく義務感や責任感に基づいて行動出来ます。その為身勝手な行動で輪を乱したりすることは無いでしょう。SJは全人口の４割近くを占めていると言われており、最も見かけやすいグループでしょう。
The Artisans－今を生きる自由人達
二つ目のTemperamentはArtisansと呼ばれ、ESTP・ESFP・ISTP・ISFPがこのグループに属しています。この４つの性格全てにSとPが含まれているので、「SP」とも呼ばれます。
SPに共通しているのは、HeroかParentに外向的知覚（Se）を持っている点です。Seは経験を与える機能なので、周りの人や世界に経験を与え、変化を加えようとします。また現状把握に長け、自分の身の回りで起きている出来事や流行といったものに敏感です。SPにとって過ぎ去った過去や実現していない可能性を意識するのは難しく、目に見える現実である今を全力で生きることをモットーにします。
加えて、SPに属している性格は内向的直感（Ni）をChildかInferiorに持っています。故に自分の未来や願望を意識することが多く、常に自由な環境で自分のやりたいように生きます。
Artisansは直訳すると職人となるように、物理的に何かを作り出したり変化を加えることを得意としています。その為アーティストやパフォーマー、建築家や技術者等に多く見られる気質でしょう。人口の３割程を占めており、それなりに遭遇しやすいグループです。
The Idealists－社会を導く理想主義者達
三つ目のTemperamentはIdealistsと呼ばれ、ENFJ・ENFP・INFJ・INFPが属しています。SJやSPと少し違った法則でグループ分けがされており、これらの性格はHeroとParentに直感（N）を司る機能と感情（F）を司る機能を持っています。ENFJとINFJは内向的直感（Ni）と外向的感情（Fe）の組み合わせを持っており、ENFPとINFPは外向的直感（Ne）と内向的感情（Fi）の組み合わせを持っています。NとFが必ず含まれるので、「NF」とも呼ばれます。
NFに属す性格の共通点として挙げられるのは、自分や他人の未来を見通し、社会や世界規模での変化を望んでいるということです。NiとNeは未来や可能性を模索させ、世界平和や飢餓・貧困・差別の解消等、広いスケールでの理想を掲げさせます。またFiとFeはどちらも良し悪しの判断を下す機能である為、人や社会に道徳観や倫理観を与え、より良くしようとします。
NFの代表的な例にガンジーやキング牧師がいるように、社会運動や改革の先導者となり、大きな変化を社会にもたらすことが出来る力を持っています。ただ、人口の１～２割程しかいないと言われており、やや珍しいグループでもあります。
The Intellectuals－知を追い求める改革者達
四つ目のTemperamentはIntellectualsと呼ばれ、ENTJ・ENTP・INTJ・INTPが属しています。NFと同じようにグループ分けが少し特殊で、HeroとParentに直感（N）を司る機能と思考（T）を司る機能を持っています。ENTJとINTJは内向的直感（Ni）と外向的思考（Te）の組み合わせを持っており、ENTPとINTPは外向的直感（Ne）と内向的思考（Ti）の組み合わせを持っています。NとTが必ず含まれるので、「NT」とも呼ばれます。
NTはNFと同じように未来や可能性を常に模索しています。自分であれ他人であれ、現状をどう維持するかではなくこれからどう変わるべきか、を意識しています。その為高い理想を掲げ、常に成長し続けようとします。
NFが社会や人をより良いものにしようとするなら、NTはそれらをより正しく、効率的にしようとするグループです。データや理論に基づいて正しい判断を下そうとする為、知識や真理を追い求めることに強い意欲があります。そうして得た知識は論理的・合理的なシステムの構築に利用され、社会をより効率的なものに改革します。
NTにはスティーブ・ジョブズやアインシュタイン等、技術や発明によって世界規模な変化をもたらした人が多いとされています。しかし、人口の1割程度しか存在しないと言われており、希少なグループでもあります。
まとめ
この記事の要点をまとめると：
- １６種類の性格は４つのグループに分けることが出来る
- 分け方の一つである「Temperament」は性格を気質・性質で区別している
- グループ１（SJ）：記憶力・忠誠心・安定力が高く、社会の規律や風習を守る
- グループ２（SP）：現状把握力・現実への干渉力が高く、自由に今を生きる
- グループ３（NF）：未来の可能性を模索する力が高く、人・社会をより良くする
- グループ４（NT）：未来の可能性を模索する力が高く、人・社会をより効率的にする
となります。
性格を当てる方法その２は：
