人は誰しも4重人格だということ
今回はどんな人も4つの人格を持っている、という話をしたいと思います。「何を言っているんだコイツ」と思う人もいるかと思いますが、とても興味深い理論・解釈なので最後まで読んでみて下さい。
「外向的だけど一人でいたい時もある」「普段は大人しいけど突然饒舌になる時がある」「状況によって性格が変わる気がする」
こう感じたことがある人はそれなりにいると思います。事実自分はISFJですが、時には友達に料理を振る舞ったり面白い話をすることで、良い経験を与えようとする時もあります。性格はISFJなのに、何故この様にESFP・ESTPの様な一面が現れるのでしょうか。
これに対する一つの解釈を提唱したのが、CS Josephという方です。現在YouTubeでユング心理学やタイプ論について発信している方で、自分も知識を付ける際に大いに参考にしました。英語でしか情報が発信されていませんが、興味があれば是非どうぞ。
What Are The Four Sides Of The Mind? - YouTube
何故4つの人格があると言えるのか
INFPを例として考えてみます。INFPのCognitive Functionの並びは
1. Fi |
2. Ne |
3. Si |
4. Te |
5. Fe |
6. Ni |
7. Se |
8. Ti |
となっています。この8つの機能の並びが、INFPという「性格」を定義しています。
性格=8つの機能の並び
ここで各機能に注目してみて下さい。1~4番目にはS・N・T・F、4種類の機能が全て含まれています。同じことが5~8番目にも言えます。言い換えれば、1~4、5~8はどちらもバランスの取れた「タイプ」だと言えます。
タイプ=S・N・T・Fの機能が一つずつ含まれる、4つの機能の並び
今後は「性格」と「タイプ」はそれぞれ異なる意味を持つ言葉として扱うので、注意して下さい。タイプは4つの機能しか含まれないので、Nemesis以降は存在しないと考えて大丈夫です。
過去の記事で触れていますが、5~8番目はShadowと呼ばれています。
INFPのShadow のみに注目すると、ENFJの1~4番目の機能と一致していることが分かります。つまり、1~4番目の機能とは独立した、一括りの「タイプ」と考えられます。こうして生まれる2つのタイプは、「Ego」と「Unconscious」と呼ばれています。
Ego
1. Fi |
2. Ne |
3. Si |
4. Te |
Unconscious
1. Fe |
2. Ni |
3. Se |
4. Ti |
Egoの状態だと通常通りのINFPと同じですが、Unconsciousのタイプになると本来NemesisであったFeがHero、CriticであったNiがParent。。。という風に変化します。
次に、EgoとUnconscious、それぞれの機能の並びを逆にします。すると新たなタイプが2つ定義でき、これらは「Subconscious」と「Superego」と呼ばれます。
Subconscious
1. Te |
2. Si |
3. Ne |
4. Fi |
Superego
1. Ti |
2. Se |
3. Ni |
4. Fe |
SubconsciousはESTJ、SuperegoはISTPが持つ機能の並びと一致します。どちらもS・N・T・Fのバランスが取れていますね。
しかし、何故この様に機能の並びを逆に出来るのか、疑問に思う人もいるでしょう。端的に言うと、各タイプの4つの機能の並びは一時的に変わることがあるからです。
実は1・4・5・8番目の機能は「ゲートウェイ」と呼ばれており、特別な特徴があります。これらの機能を使う際、一時的にその機能がHeroになることが出来るのです。具体的には1は4と、5は8と入れ替わることが出来ます。これについては今後詳しい解説記事を上げるので、現段階ではざっくりとした理解で十分です。
例えばEgoを見てみると、FiがHeroですね。しかし、INFPのInferiorであるTeは4番目の機能なので、ゲートウェイになります。INFPが意識的にTeを使うと、EgoのHeroと入れ替わり、TeがHeroとなります。この状態が、Subconsciousタイプになっている状態です。
よく見ると、NeとSiも入れ替わっています。これは以前解説した「対称性」を保つ為です。もしNeとSiも入れ替わらねば、IとEが連続してしまい、バランス(対称性)が失われてしまいます。
上記と同じことがSuperegoにも言えます。UnconsciousのHeroとInferiorが入れ替わることで、Superego状態になります。
まとめ
Ego・Subconscious・Unconscious・Superego
これらは各性格が持つ、4種類のディスクやカセットの様なものだと考えて下さい。誰しも常に4つの内1つのディスクを読み込んでいて、そのディスクが対応している「タイプ」になることが出来ます。状況や気分によって読み込むディスクが変わることがあり、結果的に4つの人格を持っているかのように見えるのです。
かなり難しい、理解しづらい理論ではあるとは思いますので、焦って理解する必要はありません。今後それぞれのタイプの解説は勿論、理論的な部分も解説しますので、気長にお待ち頂けると幸いです。
追記:各タイプの特徴、具体的にタイプを使い分ける方法の記事を上げました。